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エキスパートObjective-Cプログラミング -iOS/OS Xのメモリ管理とマルチスレッド-

iOS5、OS X Lionから導入されたARC、iOS4、OS X Snow Leopardから導入されたBlocksとGCDについての解説書です。
エキスパートObjective-Cプログラミング -iOS/OS Xのメモリ管理とマルチスレッド-
エキスパートObjective-Cプログラミング -iOS/OS Xのメモリ管理とマルチスレッド-坂本 一樹

インプレスジャパン 2011-11-18
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この本の特徴はこれらの機能がどのように実装されているかをソースコードをもとに解説している点です。そのおかげで、各機能の仕様が非常に分かりやすくなっています。

ARCはAuto Reference Countingの略で、メモリ管理をコンパイラによって行う仕組みです。
ARCと対比して従来の参照カウントによるメモリ管理についても、Appleによって公開されているコードやGNUstepのコードをもとにどのように実装されているのか、非常に詳しく解説されていいます。あまり馴染みのなかった参照カウントによるメモリ管理について非常に理解がすすみました。

Blocksは無名関数に関する機能です。
Blocks構文を含むソースコードをコンパイラがどのようにごく普通のC言語のソースコードを変換するかを解説しています。そのため、Blocksの細かな仕様がなぜそのようになるのか非常にはっきりと分かります。

GCDはマルチスレッドプログラミングのためのスレッド管理用コードです。
BlocksやGCDを使うことで非常に簡潔な記述でマルチスレッドプログラミングをできるようになります。GCDはカーネルレベルで実装されています。

BlocksやGCDについても解説されていますが、Objective-Cのメモリ管理の理解のためにObjective-C初心者は一度読むべき一冊だと思います。

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